うまぴょい伝説の何がそんなにいいんだろう。
話のまくらをこのように書くと、何だこのブログ主はウマ娘を否定しているのか、と思われる方が多いかと思うが、逆である。
何故こんなに聴き入ってしまったのか、という話を今日はする。
はじめに申し訳ない話をする
最初に断っておく。
わたしはウマ娘 プリティーダービー自体はちょっっっっっとしか遊んでいない。
本当にちょっとだ。申し訳ないくらい僅かだ。
旦那におススメされて少しだけプレイするも、育成ゲームが苦手で断念した。
それに、アニメ版も見ていない。
そんな奴が語る内容など高が知れているので、引き返すなら今だ。
それでもいい、下らない話だろうが聞かせてみろ。
という方だけ読み進めてほしい。
ウマ娘
2021年5月末日。世間ではウマ娘 プリティーダービーが大流行している。
今更わたしなどが紹介するまでもないが、ウマ娘 プリティーダービーはCygamesからリリースされたゲームで、競走馬を萌え擬人化したキャラクター「ウマ娘」を育て、レースの勝利を目指すという育成ゲームだ。
ウマ娘たちは育成を経てレースへ臨む。そしてレースに勝利すると、ウイニングライブという、観客と勝利の喜びをわかちあうライブステージに立つのだ。
レースに出場したウマ娘全員がライブに参加できるが、4着以下はバックダンサー、3着以上はソロがあり、もちろん1着は舞台ど真ん中、センターに立てる。センターなら舞台に設置された巨大スクリーンにも顔面ドアップで映してもらえる。
と、大まかなシステムはゲーム未プレイのわたしですら知っていた。
ゲームリリース当初から今日まで、SNS(主にTwitter)でウマ娘の投稿を見ない日はない。トレンドにもしばしばウマ娘関連の話題が上がってくる。
ウマ娘リリース時にプレイ画面の動画を見たときは驚いたものだ。
何て滑らかに走るのだと。
ウマ娘たちが全速力で芝の上を走る。その行為が、フォルムとしても、彼女たちの意気込みとしても美しかったし、今までのゲームアプリでは考えられないくらい躍動的で、生き生きとしていた。
が、その美しさに感動は覚えるも、興味はそこまでだった。
みんなが楽しそうに遊んでいるのを眺めているだけで十分満足していた。
うまぴょい伝説のウイニングライブに出会うまでは。
うまぴょい伝説
うまぴょい伝説。
ウマ娘 プリティーダービーのイメージソングであり、そこから派生したアニメなどの企画でも使用されている楽曲らしい。(それくらいの知識しかないにわかだと思ってほしい)
またしてもSNSの話になるが、ウイニングライブの情報が流れてくるときは、大体うまぴょい伝説もセットになることが多かった。
他にもっと曲はないのか?と心配になるほど、他の曲名は耳にしない。
このゲームにとって、きっと強い思い入れがある曲に違いない。リスペクトをもって歌われているのだな、と思っていた。
しかし、実際の楽曲を聞く機会には何故か恵まれず、歌への関心だけが高まっていくことになる。
そもそも歌詞にある、「うまだっち」とか「うーーーうまぴょい」とか、どんなリズムで歌ってるんだ。歌詞だけ見ると語呂が悪くないか?
とにかく電波ソングなんだな、これは一度聴いてみないといけん。
青春時代にニコニコ動画で「
魔理沙は大変なものを盗んでいきました」や「
巫女みこナース・愛のテーマ」などを楽しく拝聴した身としては、電波ソングには非常に興味がある。そこでうまぴょい伝説だけでも聞いてやるか、という軽い気持ちでYouTubeへ行き、そこでうまぴょい伝説ウイニングライブの動画を視聴し始める。
その時のわたしはまだ知らない。
うまぴょい伝説を、メンバー違いで1時間以上も視聴し続けることを、まだ知らない。
うまぴょい伝説の感想
はっきし言って、すんごかった。
(旦那から)噂では聞いていたが、予想以上だった。
まず、歌。
3着以内に入ったウマ娘たちが、パート分けしてうまぴょい伝説を歌うわけなんだが、どのウマ娘が3着以内に入っても成り立つようにできてるとは思わなかった。
声が高い子、低い子、幼い子、大人びた子。
どのキャラクターがトリオを組んでも違和感がない。
声質が似ているメンバーが組むと、宝石箱のようにハーモニーが美しい。
異なるメンバーが組むと、その違和感が癖になって耳がぐいぐい惹きつけられる。
もちろんソロも1人1人特徴があって、聴きごたえがあるのは言うまでもない。
次にダンス。
レースであんなに滑らかな動きができていた彼女たちだ。
もちろんダンスも申し分ない。
バックダンサーになっている4着以下のウマ娘たちも同様だ。
彼女たちはステージと、ステージ下に設けられた円型の花道(?)を行ったり来たりして踊るのだが、わたしはその移動シーンに目を釘付けにされた。
観客へ向けて手を振りながら、決められた立ち位置へ移動していくウマ娘たち。
4着以下だからと使いまわしのモブキャラを使うのではなく、きちんと毎回違ったウマ娘が登場する。走る様が可憐である。
ラストに全員がステージ上に集合するシーン、歌詞でいうと「ばきゅんぶきゅん かけてゆーくーよー」のところだが、
バックダンサーは舞台上に移動しつつも観客に完全に背を向けず、やや後ろ歩きをしながらステージ上の定位置に並ぶ。
「舞台上で客席に尻を向けるな」と劇団時代よく先輩に言われたものだが、彼女たちはそのセオリーにきちんと従っている。
ライブシーンでのこの細かい動き、クオリティ高すぎはしませんかね。わたしが最近のゲームを知らないだけですか?
そして、カメラワーク。
秀逸。秀逸。秀逸。
ちゃんとアイドルライブのカメラワークだ。
これがあったおかげで、1時間以上も耐久うまぴょいできたと言っても過言ではないかもしれない。
センターに佇む3着以内のウマ娘たちを、引きで全身で映したり、寄って上半身を抜いたり。
とにかくトップ3の可愛さというものを存分に見せてくれる。
しゅんとしたり、ぴょんぴょんしてる耳もちゃんと映ってる。
かと思えば、ステージ下でバックダンサーが頑張っている姿を撮ってくれたり、ダンスのフォーメーションの美しさがわかる構図になっていたり、飽きが来ない。
アイドルの生ライブを視聴しているかのような、立体感。
勝利の喜びを表現するという名にふさわしい、ウマ娘たちのパフォーマンスにかける熱気。
そしてゲーム内の観客とウマ娘たち、そして我々視聴者が味わう喜び。
それらが混然一体となって、もう何か、幸せになっちゃうのだ。
嬉しかったこと
うまぴょい伝説のウイニングライブにおいて、特に嬉しかったのは、バックダンサーや風景が丁寧に描かれているという点だ。
わたしはミュージカルを見るのが好きだ。
特にミュージカルのナンバー、つまり歌ったり踊ったりするシーンが好きなわけなんだが、その中でも全員で歌い踊るシーンが1番好きなのだ。
主役1人がソロを張るでもない。
主役とヒロインが2人きりで愛をささやき合うでもない。
主役格メンバーはもちろん、名も知れぬアンサンブル(役名のない役のことと考えてもらえればOK)が謎に大量出演して、飛んだり跳ねたり、喜んだり悲しんだりしながら舞台上を駆け巡りながら踊るナンバーがいっっっっちばん好きだ!!
こういったナンバーはミュージカルのオーバチュア(最初の曲)に多い。
物語の導入、照明の暗転と共に観客を演劇の世界にずずずずずっと引き込んでいく、魅力的でパワフルな曲が多い。
何故好きなのかと言われれば、役者陣の感情の高ぶり、そして一体感を感じ取ると、多幸感を覚えるからだ。全力で表現してくれると、こちらまで思わず感動してしまう。
同様のことがうまぴょい伝説にも言える。
うまぴょい伝説は決して上位3着のウマ娘だけで作られてるのではない。
ライブの始まりは、彩鮮やかな照明、そして観客のペンライトが舞台を照らす。
舞台上の上下(かみしも=上手・下手)に整列した4着以下のウマ娘たちが、シルエットとなって浮かび上がり、奈落から登場する上位3着のウマ娘を迎える。
「位置について よーいドン!」
の台詞で一斉にステージ上へ駆け出すウマ娘たち。
軽快でポップなメロディーと、個性的な歌詞とが観客を引き付ける。
曲全体を通じて、皆がダンスや歌、表情で思い思いに自己表現し、ラストまで観客の心を掴んで離さない。
舞台上、どこのシーンを見ても手を抜いている者がいない。熱意を持たない者がいない。
ステージ上と客席、そしてスマホやPCの画面を飛び越えたわたしたちの世界までもが、熱い気持ちでこのライブを味わう。
これこそが、舞台を見る喜びだと、わたしは思うのだ。
超余談(読み飛ばしてください)
余談の話。
全く馬の名前を知らないわたしだが、ハルウララくらいは知っている。
彼女のセンターには、さすがにグッとくるものがあった。
目をキラキラさせて一生懸命歌っている姿が、めちゃめちゃ可愛い。元気出る。
体操服みたいな衣装でセンターはどうかと思うが、そこもいいよね。
何も知らないくせに勝手なものだが、推しウマ娘はビワハヤヒデ。
彼女はセンターもいいが、2着か3着の立ち位置で、舞台下からステージに上がる時に客席へ向けて手をふってくれるのがおしとやかでふつくしい。
うまぴょい伝説のパフォーマンスを見て、つい好きになったのがテイエムオペラオー。
独特な歌いまわしと、チャーミングなダンス。好きになっちゃう(シソンヌ風に)。
最後に
こんな幸せなステージを見せてくれて、ありがとうウマ娘。ありがとうCygames。
舞台に立つ者を応援する喜びや幸せを、教えてくれてありがとう。
そして、こんなにわかの長文を、ここまで読んできてくれた方がいるなら、本当にありがとう。
ウマ娘をプレイしていない以上、何と言ってこの文章を締めくくればいいのかよくわからないのだが、ウマ娘にはまっている人たちの気持ちはすごくわかる。
ゲームの面白さはもちろんのこと、ウマ娘や実際の馬たちには歴史がある、感動がある、そして大きな感情が渦巻いている。
そういった部分がわたしたちを突き動かしてしまうのだろう。
密かにこれからもウマ娘を応援していきたい。
これだけ本当に困ってしまうのだけど、この先当分、わたしの頭の中にはうまぴょい伝説がリピート再生されるんだろうな。
うーーーうまぴょいうまぴょい。